1990年代に養殖技術が確立して以降は、九州を中心に多くの地域でトラフグ養殖が盛んになりました。
2000年以降天然のトラフグはどんどん枯渇したため、養殖産業はかなり大きく需要を高めていったのです。
そこで目をつけたのが養殖の無毒ふぐです。
養殖のフグの場合、餌の管理さえすれば毒を生成しない事はもうわかっているので、無毒フグにすることでさらなる需要を獲得しようとしたわけです。
養殖の無毒トラフグの需要はかなり高い可能性。
もちろん天然というブランド力は強いわけですが、逆に言えば養殖はもっと多くの方に親しみやすい価格で提供出来るとも言えます。
そうなれば
- 今までふぐを扱っていたお店が価格高騰・ふぐの枯渇により提供出来ない事がなくなる。
- 一般の方がより多くのシチュエーションでふぐ料理を食べられるきっかけが作れる。
- トラフグ産業においても大きなプラスに働く可能性
- トラフグの肝も無毒なため、提供出来ることになれば新しい食品資源として活躍出来る。
- フグ毒に対するリスクを減らすことが出来る。
- トラフグの特殊な調理師免許を持たないお店での提供出来る可能性。
と様々なメリットを作り出す事が出来るのです。
養殖のトラフグって味は落ちないの?美味しさはどう?
とは言え、実際養殖ともなれば他の魚のように品質や味が落ちてしまうことは無いのだろうか?
誰もがそう考えるでしょう。
ただそこは保証しますが、味は変わりません。
確かに天然のほうが美味しいという風潮もあり、もちろん希少性としてもブランド的にも価値は高いです。
ですが成分的にはほぼ違いはなく、食べ比べても気づくことはありません。
ただ養殖場の環境や水質、餌によっては変わる事もありますが大きな変化は見当たらないので安心して食べられます。
このように養殖の無毒ふぐはふぐ産業に一石を投じる可能性が大きく含まれているわけです。